畳表提案力アップ研修(東京会場)のご案内

 仲秋の候、皆様にはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。さて、これまでも熊本産地に多くの畳店様が訪問され、様々な知識を得ることで「品質の違いが伝われば、上のランクのものを選ばれることが多い」という声を聞くようになりました。品質の良い畳表が使われる事で敷物として「畳はいいね」と畳業界の次の世代にも良い影響を与え、また産地にとっても活気がでる事につながると思います。更にこのような成果を広めて、国産畳表の需要拡大につなげたいと畳表提案力アップの研修会を企画しました。

 第1部は施主様への提案でランクが違う商品の説明に役立つ「畳表品質の見分け方」です。第2部は、福島県の久保木畳店様を講師にお招きし「熊本畳表 私の提案方法と畳文化の情報発信」と題して講演頂きます。畳需要が減少している中、久保木畳店ではこの数年で扱う畳表は、ひのさらさクラスの扱いが大きく伸びました。何がこれまでと変わったのか? お客様への提案はどうされているのか? 店の規模にかかわらず、これからの畳店経営に役立つ内容になるかと思います。第3部は生産者の方を交え「若手生産者育成と産地のこれから」というテーマで意見交換を予定しています。ぜひご参加ください。

日時:令和7年1月7日(火) 10:00 ~ 15:00
場所:農林水産省三番町共用会議所
   東京都千代田区九段南2-1-5
目的:お客様への価値提案力を高める 
募集人数:52名
費用:無料
研修内容
 第1部 10:00 ~ 12:00(1時間に10分程度の休憩)
「畳表の見分け方」熊本県藺製品卸商業協同組合
 理事長 松永賢一

 


   ――( 昼食  第2部からの参加も可能です)――

第2部 13:00 ~ 14:10 講演「熊本畳表 私の提案方法と畳文化の情報発信」
(有)久保木畳店 社長 久保木史朗様

第3部 14:20 ~ 14:50 「若手生産者育成と産地のこれから」意見交換 
 早川猛 氏(今年度 農林水産大臣賞受賞 生産者)

※講師は変わる可能性があります

申込:令和6年12月20日(金)まで(定員になり次第締切ます)

主催:全国い産業連携協議会
運営委託:熊本県藺製品卸商業協同組合(研修の案内は各組合員(各産地問屋)より行いますので、重複する場合もあります)

下記の申込フォームより申し込み下さい 。


講師プロフィール

久保木史朗(くぼき ふみお)  久保木畳店 TATAMI VILLAGE 社長
  https://tatami-jp.com/

 1987年福島県須賀川市生まれ。大学進学を機に上京し、卒業後は都内の建設会社に勤務。畳業界の厳しい現状や家業の苦境がつづられた父(当時:社長)からの手紙をきっかけに31歳で退職。2020年1月より久保木畳店に入社。

 地元地域では、お客様のために丈夫で長持ちする畳の提案を心がけ、和室を持たない方にも畳に触れていただきたい思いで畳コースターなどの畳小物製作も手掛けています。単身ニューヨークでの手売り営業から始まった海外展開は、4年間で21か国、150件以上の輸出を数え、畳を後世に残し世界へ広める理念に向かって、社員一丸となって日々の業務に励んでいます。

(主催者コメント)
 畳業界に入って、さっそく産地を訪問されて畳表の知識を高め、その知識と持ち前の行動力により、ある工事物件ではJAS2等指定のところを、質の高い提案と情熱により、本間麻綿W  ”ひのさらさ” に変更して頂いたりと産地にとっては大変励みになる活動をされています。

 お客様から指定された仕様に対して一般には「そのまま注文を受ける」のが多いかと思いますが、そのような中で「お客様のためになる提案」をなされる勇気と行動力は素晴らしく、これからの畳店経営において「プロとしての提案」は経営の質を高める重要なポイントになるように思います。

「畳表の見分け方」の内容について

11万部発行の建築士向け見本帳
11万部発行の建築士向け見本帳

 見本帳を活用して説明する際に役立つ基本的な畳表見分け方の内容です。施主にとって畳表の品質の違いは分かりにくいものですが、価値の違いが分からないと一般には安い方が選ばれがちです。

 最初は同じように青く見える畳表ですが、数年後には品質の違いが大きく表れてきます(下写真サンプル)。仕入れる際に数年後の品質を見分けるポイントとは?そこから施主がお金を出す価値の違いとは何か?ここがよく伝わる事を狙った内容となっています。また昨年に約11万部建築士向けに発行されました写真版見本帳の活用にもつながると思います。

選別の違う長さの3種類の草を、同じ根の長さで織ったサンプル
選別の違う長さの3種類の草を、同じ根の長さで織ったサンプル
選別の違う長さの3種類の草を、同じ根の長さで織ったサンプル
選別の違う長さの3種類の草を、同じ根の長さで織ったサンプル


消費地研修の位置づけ

書籍「今治タオル 奇跡の復活 」
書籍「今治タオル 奇跡の復活 」

 この消費地での研修は、産地活性化のモデルとして奇跡の復活と言われる「今治タオル産地」の考え方を参考にしています。この今治産地の復活は一言で言うと「”自らの本質をつかんで研ぎ澄まし、きちんと伝える”という処方箋に従って元気を取り戻した」と言われます。

 自らの本質とは「安心・安全・高品質」であり、これを生産者は研ぎ澄ますということ。「きちんと伝える」とは、「品質の違いを伝え、販売方法の具体例などを産地問屋が畳店に丁寧に紹介して伝えていく」という事と考えています。今回の研修は、この「きちんと伝える」にあたり、これを実行するものです。

若手生産者育成と産地のこれから

高品質:丈夫で長持ち、退色が美しい
高品質:丈夫で長持ち、退色が美しい

第3部では、今年度大臣賞受賞の早川氏は、熊本産地の自らの本質である「安心・安全・高品質」を研ぎ澄まされています。畳表における「安心・安全・高品質」を具体的に言うと

  • 安心=買った人からクレームにならない安心(キズ・色揃い・在庫して品質劣化やムラにならないなど)
  • 安全=無着色・残留農薬ゼロなど
  • 高品質=丈夫で長持ち、退色が美しい。織りがきれい

であると思います。今治タオル産地の復活に習うなら、この産地の本質である「安心・安全・高品質」を研ぎ澄ますことが熊本畳表産地としても重要な事と考えます。これらは簡単に出来るものではなく、若手生産者には研ぎ澄まして頂きたいものですが、若手を指導している早川氏が感じている課題とは?畳店の皆様とも、この課題を共有して産地に活気がでるように同じ方向で協力できたらと思います。


アクセス

 農林水産省三番町共用会議所 東京都千代田区九段南2-1-5 
(専用駐車場はありませんので、公共交通機関をご利用ください)


 ◎久保木氏の過去の講演会アンケートより

「熊本畳表 私の提案方法と畳文化の情報発信」 久保木畳店 社長:久保木史朗様 

  • 久保木畳店さんの講演は小さな当店でも真似できる所もあり、とても良かったです。
  • 久保木様の工場の整理等の改革の話や価格設定、提案方法の話がすごく参考になりました。帰ってすぐ実践したいと思います。
  • 久保木畳店さんの講演内容はとても参考になりました。自店と価格設定の考え方、実際の値付けも殆ど同じでした。また【良い仕事はいい作業場環境から】をモットーにしており、その点でも共通項を感じました。今後とも自信を持って久保木畳店さんの様な繁盛店になれるよう商売に向き合って行きたいです。
  • 久保木様のお話は包み隠さず教えて頂いたので参考になる部分が見つかった。
  • 久保木さんの講演では特にこれから畳業界が目指していく形だと感じました。古い、汚い製造工場ではなく、畳は良い物だという事を若い世代の方、畳を知らない方々にも認知してもらえる場作りこれこそが畳業界発展、明るい未来につながると思いました。考える事、口で言う事は簡単ですが、それを行動に移す事の重要性を改めて感じました。
  • 講演会はわかりやすく納得の内容でした。久保木様の凄い所は行動力だと思いました。工場の整理整頓、自分も思ってはいますが後回しにしてます。色々参考になる話も聞けたので、良い所は自分もやって行きたいと思います。

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お問い合わせは:熊本県藺製品卸商業協同組合 (0965-46-0168)まで

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